新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界中のほとんどのスポーツリーグで中止や延期が余儀なくされている。シーズン真っ只中での試合の中止や延期により、多大な経済的損失を被るスポーツ関連団体は、激減した売り上げを回復させることは難しいと見解を示している。

そんな影響で打撃を受けるスポーツ業界だが、試合の再開に向けて臨時対応を進めるスポーツもある。

例えば、サッカーのイングランド・プレミアリーグでは6月の再開を視野に入れて協議を進めているところだ。それでも、試合を楽しみにするファンや選手にとって、6月までの残り1ヶ月半は長く感じることであろう。

英紙デイリー・ミラーによると、イングランド・プレミアリーグの20クラブ代表と公衆衛生局が集まって協議を進めており、6月の再開に仮合意をしている。再開後には、各試合は無観客で開催される見通しで、選手たちはリーグ関係者以外との接触が制限される。

またイングランド・プレミアリーグと局が合意に達すれば、試合中継放送がテレビや動画配信サービスにて配信される予定とのこと。今の状況は生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがため、今回の試合中断を迫られたことでリーグ関係者は大きな打撃を受けている。

例えば、サッカーリーグにとって収入源である試合のテレビ放映権を巡って、放映権を獲得したテレビ局から賠償金を請求される可能性がある。さらに、サッカーなどのスポーツの大会が中断していることで、スポーツ賭博()も影響を受けている。

財政の側面だけでなく、スポーツ業界で働く従業員の健康状態も懸念されている。感染拡大を防ぐため、従業員の解雇が相次いでおり英国では失業率が著しく悪化している。選手以外の従業員スタッフが金銭面の不安にさらされていることもあり、プレミアリーグ選手の負担を求める声も上がっている。

選手は年俸の3割カットで金銭面での救済にあたるが、選手にとって減収になること、そして政府にとって税収減を意味することから、異論を唱える声も出ている。

スペインのサッカーリーグであるリーガ・エスパニョーラでは、すでに非常事態期間中の給与の7割以上がカットされており、英国でも同じような選手の対応が期待されているようだ。