のキングヘイローとセイウンスカイの関係について対象的な生涯を送ったというものを見ました。具体的なエピソードなど知っている方教えてください。

回答

にゃんころ:

まずは出自。
キングヘイローは、
ダンシングブレーヴ×グッバイヘイローで
欧州と米国の超一流馬の配合でした。
ダンシングブレーヴは
1986年の欧州で、
今でも史上最強の馬と呼び声も高く、
初年度種付け料も約3000万円の破格でした。
ディープの最終的な種付け料が4000万円、
イクイノックスの初年度が2000万円なので、
いかに期待されていたかがわかるでしょう。
ただ、初年度の種付け後にマリー病を患い
受精率も落ちたことでJRAに売却されました。
グッバイヘイローはアメリカでG1を7勝。
後に3億円で協和牧場の浅川氏に
落札され日本に来ました。
グッバイヘイローが日本人に落札されたことは
関係者には衝撃だったそう。
ウォッカやブエナビスタが海外に売却される
ようなイメージでしょうかね。
そんな両親から生まれたのがキングヘイロー。
預託先はマヤノトップガンで有名な
坂口正大厩舎でした。

対するセイウンスカイですが、
シェリフズスター×シスターミルという
シェリフズスターは
欧州のG1を3勝していましたが、
全て2400m級で長距離でしか結果がです、
現役の時点で西山牧場に売却されました。
シスターミルはシンボリ牧場の血統で、
当歳時に3000万円の価格がつきましたが、
できず繁殖に上がりました。
牧場主の西山氏にとっては両馬とも
期待をかけていた馬ではありますが、
キングヘイローとはスケールが段違いです。
加えてシェリフズスターの産駒は評価が低く、
僅か4年で廃用になっています。
そのため幼駒のセイウンスカイも期待が薄く、
預ける予定だった調教師に反故にされたため、
急遽新人調教師の保田一隆に預けられました。

最初にタッグを組んだ騎手も対照的です。
キングヘイローは
のプリンスと言われた
デビュー2年目の若手でしたが、
父は天才と呼ばれたで、
1年目から50勝以上を上げていました。
人馬ともにエリートコンビだったのです。

対してセイウンスカイは徳吉孝士。
デビュー8年目でしたが、
年間10勝程度でクラシック未経験の
悪く言えば期待の薄い地味な騎手でした。

生涯成績は
キングヘイローが27戦6勝。
クラシックでは惜しいが続いたものの
大きなアクシデントはなく、
迷いの多かったレース選択でしたが
レース自体には順調に使われ、
2000年にG1挑戦11回目にしての戴冠は
大きな感動を呼びました。

セイウンスカイは13戦7勝。
クラシック2冠を達成しましたが、
体質の弱さ、ゲート不良による出場停止など
特に古馬になってからは順調さを欠き、
1999年の秋天の後に屈腱炎を発症。
2001年の春天で復帰もレースにならず、
尻すぼみ感のある成績になってしまいました。

引退後の種牡馬としての活躍。
キングヘイローはその血統から人気を集め、
2001年から2018年(19年没)まで、
毎年概ね100頭以上の種付けを行いました。
活躍馬もコンスタントに出て、
カワカミプリンセスとローレルゲレイロの
2頭のG1ホースも輩出しました。
母父としても活躍馬を出し、
そのなかにイクイノックスがいます。
その血統に秘められた無限の可能性は
今後も
大きな影響を与えるでしょう。

対するセイウンスカイ。
血統面での低評価や、
引退の遅れなどから牝馬が集まらず、
2007年の種牡馬引退までの6年で、
101頭の種付けにとどまりました。
生涯種付け数がキングヘイローの
初年度未満といえば評価の差がわかるかと。
結果、特筆すべき活躍馬は出ませんでした。
母父としても同様で、
その血を繋ぐのは同じ西山牧場の
ニシノフラワーとの仔、
ニシノミライの牝系だけになっています。
そのなかからニシノデイジーが出て
話題になりましたね。
西山牧場の代表馬2頭が繋いだ
ミライがそこにあったのでしょう。


きたきつね:

父は失敗種牡馬の烙印を押された馬で
デビュー時は全く期待されてなかった
のに早い時期にG1を取ったものの
古馬になってからはスランプ続きで
勝てなくなったセイウンスカイ

両親共に超つく良血のエリートで
デビュー時からもの凄い期待されてた
のに中々G1を勝てず晩年になって
やっとG1を勝てたキングヘイロー

ちなみに引退後も種牡馬として
活躍馬を何頭か出してその血を
繋いてるのもキングヘイローの方


kiryu:

おそらくこんな感じかと思います。
競走成績においてはキングヘイローもGI1勝ふくめ重賞4勝とじゅうぶん立派なのですが、クラシック2冠と短距離GIを比べて華がないとかそういう評価なのかなと思います。

セイウンスカイ
・血統面:良血とは程遠く、ほとんど期待されていなかった
・競走成績:GI2勝、それもクラシック2冠と前評判を覆す活躍
・繁殖成績:産駒成績が奮わず、早逝

キングヘイロー
・血統面:世界的良血馬であり、デビュー前から期待が大きかった
・競走成績:クラシック無冠、GIは短距離の高松1勝のみ。
・繁殖成績:カワカミプリンセスやローレルゲレイロといったGI馬を排出。母父としてもイクイノックスを筆頭に多数の活躍馬を排出