幸福の象徴として使われ、よく耳にすることがある言葉に「ラッキー7(セブン)」があります。この「」が生まれた背景には、ベースボールが関係するとされています。

また、スロットにも「777(スリーセブン)」が登場するなど、「7」は縁起の良い数字であることが世界中に広まっています。この「7」の幸運信仰には、宗教なども密接に関係していると言われています。

しかし、具体的に「なぜ7は縁起が良い数字なのか?」を説明できる人は少ないのではないでしょうか。
このページでは、そんな「ラッキー7」や「7」にまつわる由来について解説をしていきます。7に備わる不思議な力を詳しく知ることで、幸運を引き寄せていきましょう。

目次
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1
縁起がいいと言われるラッキーセブンとは

2
ラッキーセブンの由来はアメリカ野球

3
幸運の「7」の由来は西洋の宗教観から

4
縁起がいい「7」にあやかるには?

5
ラッキーセブンの由来のまとめ

縁起がいいと言われるラッキーセブンとは

縁起がいいと言われるラッキーセブンとは

「ラッキーセブン」とは「7」を幸運を象徴する数字として世界中で広く認識されています。特に西洋文化では、7は幸運の数とされ、多くの伝統や信仰、野球などのゲームで重要な役割を果たしています。

例えば、のスロットマシンでは「777」がを意味し、多くの人々にとって幸運のシンボルとなっています。

日本においても7は縁起の良い数字とされており、七五三や七転び八起きなどのことわざに見られるようにポジティブな意味合いを持つことが一般的です。

スポーツでも7は多くの意味を持ち、日本プロ野球でラッキーセブン−7回の攻撃の際に特別な演出が実施されることは有名です。西洋では、旧約聖書の「7」が幸運の数字と考えられており、7番目の日は聖なる日としてお祝いをするなどの習慣もあります。

このように、ラッキーセブンは多くの文化や状況で幸運や成功の象徴として用いられています。

ラッキーセブンの由来はアメリカ野球

ラッキーセブンの由来はアメリカ野球

「ラッキーセブン」はメジャーリーグの「Seventh-inning(7回のこと)」が由来とされています。

メジャーリーグではホームチームが7回裏の攻撃に入る際に「Seventh-inning stretch」という小休憩の時間が設けられており、この時に観客全員が立ち上がり「Take Me Out To The Ball Game(テイク・ミー・アウト・トゥー・ザ・ボールゲーム・日本語訳:私を野球に連れてって)」 を歌います。

敵味方関係なく隣同士の人と肩を組んで合唱する様子は、まさに幸運の象徴と呼べる光景です。「ラッキーセブン」がメジャーリーグに由来することは間違いないのですが、それにはいくつかの説があります。本項目では「ラッキーセブン」がメジャーリーグに由来するという説を二種類ご紹介いたします。

シカゴ・ホワイトストッキングス説

1つ目は、メジャーリーグの野球チームであるシカゴ・ホワイトストッキングス(当時)に由来する説です。

1885年、シカゴ・ホワイトストッキングスの優勝がかかった試合の7回の攻撃で、バッターが平凡なフライを打ち上げてしまいます。
しかしその球は風に運ばれ、まさかのホームランとなりました。このホームランが決め手となり、ホワイトストッキングスは見事優勝しました。

この奇跡的な幸運のホームランを、当時のホワイトストッキングスのピッチャーだったジョン・ギブソン・クラークソン(John Gibson Clarkson)選手が“lucky seventh(7回の幸運)”と語ったとされ、それがラッキーセブンの始まりであったという説です。

ニューヨーク・ジャイアンツ説

2つ目は、メジャーリーグのニューヨーク・ジャイアンツに関連するエピソードにあるという説です。過去に、ニューヨーク・ジャイアンツがペナントレースで競っていた時期がありました。

その年、ジャイアンツは7回の攻撃で何度も幸運に恵まれ、試合の流れを変え、逆転勝利を収めることが多かったのです。この現象は、ジャイアンツの選手たちの間で「7回の攻撃には運が回ってくる」という信念を生み出しました。

これが後に「ラッキーセブン」という言葉の広まりにつながったとされています。

幸運の「7」の由来は西洋の宗教観から

幸運の「7」の由来は西洋の宗教観から

現在では、「7」が縁起のいい数字として全世界に定着していますが、その浸透の背景には西洋の宗教が関係しているとされています。

次は西洋の宗教観から、「7」がラッキーナンバーだとする2つの考え方を紹介いたします。紹介する説には宗派や個人によって様々な捉え方がありますので、あくまで参考程度にお読みいただければ幸いでございます。

七元徳からという考え方

7が縁起のいい数字として認識されたのは、「七元徳(しちげんとく)」にあるという考え方があります。
七元徳とは、カトリック教会の教義における基本的な7つの徳を指します。

これらは古代ギリシアの哲学者たちが提唱した「知恵」、「勇気」、「節制」、「正義」の4つの「枢要徳(すうよくとく)」と、新約聖書に記された「信仰」、「希望」、「愛」の3つの対神徳を合わせたものです。

枢要徳は人間的な徳であり、個人の道徳的な行動を導くものです。それに対して対神徳は神との関係において重要な徳です。

この7元徳はキリスト教徒がより良い道徳的生活を送るための重要な指針となったため、7元徳が尊い要素=7が縁起のいい数字として考えられたという説があります。

世界の創世が7日間だという考え方

また、7という数字が「世界創生の7日間」とかかっているという考え方もあります。
旧約聖書によると、世界は神が7日間で作り上げたとされています。

・1日目:神は「光あれ」と言われ、これにより昼と夜が区別されました。
・2日目:神は空を造り、水を上と下に分けました。
・3日目:陸と海が分かれ、植物が地上に生えました。
・4日目:太陽、月、星が造られ、時間の概念が生まれました。
・5日目:海の生き物と鳥が創造されました。
・6日目:陸の動物と人間が造られました。人間は神のかたちに似せて造られ、生命の息を吹き込まれました。
・7日目:神は創造の仕事を終え、この日を聖なる日として休まれました。

神が7日目を安息の日として休まれたことなどから、7の日にお祝いを行う習慣や幸福の象徴とされたと言われています。

縁起がいい「7」にあやかるには?

縁起がいい「7」にあやかるには?

ここまでに野球や宗教観を例にしてご紹介してきた幸運の「7」ですが、場所や物にまつわる「7」にも強い力を秘められているように感じられます。

受験やスポーツの試合など「努力はするだけした、あとは運にすがるしかない!」という時には、行事や物に宿る「7」というスピリチュアルな数字にあやかってみるとよろしいでしょう。

「身近な場所で、すぐに7のパワーを授かりたい」そう思った時に、身近に手に入る物or近くにあるものですぐに「7」の力を借りられそうな事象を幾つかご紹介していきます。

七福神

漢字の「七」で思い出されるのが、日本でも有名な七福神(しちふくじん)です。七福神とは、福徳を司るとされる日本の伝統的な七柱の神々です。

起源はインド伝来の仁王経の中にある「七難即滅 七福即生」から来ており、「7つの災難が消え、7つの福徳が生まれる」という意味の仏教語に由来します。

七柱は一般的には、恵比寿(えびす)−商売繁盛や大漁をもたらす神、大黒天(だいこくてん)−財福を司る神、福禄寿(ふくろくじゅ)−福と富と長寿を象徴する神、毘沙門天(びしゃもんてん)−戦いの神、布袋(ほてい)−幸福を分け与える神、寿老人(じゅろうじん)−長寿と知恵の神、弁財天(べんざいてん)−芸術と知恵の女神とされており、それぞれの神は得意とする運気上昇の力があるので、自分のやりたいことに対する七福神に関するもの(お守り・御札など)を部屋に飾ったり身に着けておくと、「七」の力を授かることができるかもしれません。

福神名 ご利益
恵比寿天 商売繁盛
大黒天 五穀豊穣・財福
毘沙門天 勝運
弁財天 芸術・学業
布袋尊 子宝、良縁
福禄寿 幸福・財産・健康
寿老人 長寿

七宝焼き

七宝焼き(しっぽうやき)は金属の表面にガラス質の釉薬を乗せ、窯で焼き上げる伝統工芸です。「七宝」は仏教において貴重といわれている7つの宝“金、銀、瑠璃(ルリ)、玻璃(ハリ・ガラスのこと)、硨磲(シャコ・シャコガイの殻)、珊瑚、瑪瑙(メノウ)”が由来です(これら7つの宝が必ず使われているというわけではありません)。

七宝焼きは大変繊細な紋様が美しい工芸品でありながら耐久性があるため、贈り物に重宝されています。

七宝焼の製品の中には、「運気上昇」を謳い文句にしているものも多く、インテリアとして部屋にあるだけで物事が上手く回るようになりそうです。

七宝焼のブローチなどもありますので、身につけていると良いことがあるかもしれません。

七草粥

七草粥とは、人日の節句(毎年1月7日)の朝に食べられている日本の行事食のことです。
主に“セリ、ナズナ、ハハコグサ、ハコベ、ホトケノザ、かぶ、大根”の七草をおかゆにして1月7日に食べる習慣は、江戸時代に広まったとされています。

七草粥を食べる目的は無病息災を願うためです。無病息災とは、病気をしないこと、何事も達者にできることを意味する言葉です。
広く解釈すれば、七草粥を食することでも含めて何事も達成できるという解釈も可能です。

現在では、ネット通販で七草粥のフリーズドライ食品が発売されていますので一年中七草粥が食べられます。幸運を呼び込みたいという日に、七草粥を召し上がってみてはいかがでしょうか?

七夕(たなばた)は日本の伝統的な行事で、毎年7月7日に行われるのが一般的です。中国の七夕に端を発する七夕は、織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)が年に一度だけ天の川を渡って会えるとされる特別な日です。こので天の川伝説は中国の古い物語に由来し、日本には奈良時代に伝来しました。

七夕の主な風習としては、短冊にを書いて笹の葉に吊るすことがあります。これは、織姫のように技・芸が上達することを願うという古い風習に由来します。
そして七夕飾りには、豊漁や長寿、学問の進歩などを願い飾られます。

一年に一度の7月7日に限定されてしまうのが難点ですが、7・7のゾロ目の日に何か大きな勝負を賭けると成功率がアップが期待できるのではないでしょうか。

ラッキーセブンの由来のまとめ

以上、ラッキーセブンに関する由来や7にまつわる事象についてまとめました。
普段から気軽に使われるラッキーセブンや幸運の7ですが、そこには様々な物語や伝統が込められています。人類は何百年・何千年も前から、「7」という神の数字に対して不思議な力を直感的に見出していたのかもしれません。
にスリーセブンが多様されるのにも、これだけ7に関して人々の信心があればこそとうなづけます。

この記事を読んだ皆様全員に、「7」の力が宿り運気が上昇されることをお祈りしております。

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