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バンクロールマネジメントの導入部
ポーカーのバンクロールのサイズ
ゲームの種類を吟味
自分のスキルを評価
賭けのバリエーション別に計画
バンクロールを設定することによるメリット
ポーカーのバンクロール設定
バンクロール管理をしっかり行いましょう
バンクロールマネジメントの導入部
ポーカーを真剣にプレイしたいのであれば、バンクロールに関しても真剣に考えることが必要です。「バンクロール」とは、ポーカーに使うことができる手持ち資金のことを指し、長期的にポーカーをプレイするのであれば、このバンクロールがゼロにならないようコントロールが必要です。そして、そのように資金をやり繰りすることをバンクロールマネジメント(バンクロール管理)と言います。
最初にバンクロールを決め、その金額内でプレイしている限り、想定以上の多くのお金を失うことが防げます。
何連敗してしまった時に、完全にゲームが不利な流れだと判断できるのでしょうか?5連敗したところで多くのプレイヤーは退屈してしまいますが、プロのプレイヤーはゲームの流れが不規則になり、連敗が長く続くということもよく理解しています。ポーカーを長くプレイしていると、10回以上連敗することもあります。この際、バンクロールを設定していないと、上限なく損失額が増えてしまいます。ポーカーではこのようなことが起こるため、バンクロールが必要なのです。
当記事では、バンクロールマネジメントの本質、そしてどのように実践すれば良いかを解説します。
なお、当記事は基本的な ポーカーのルールを学習した読者を対象としています。ルール等のエントリーレベルの情報は、当サイトの各種解説ページを事前にご確認をお願いします。
- Pokerの概要解説
- ポーカーのルール
- テキサスホールデム入門
ポーカーのバンクロールのタイプ
ポーカープレイヤーの中にはポーカー専用のバンクロールを持っている人がいます。また、プレイヤーの中にはポーカー専用のバンクロールを持つことを目標としていたり、パートナーからポーカーに使うお金を隠している人もいます。一般的に多くのプレイヤーは趣味や休暇のための資金をポーカーに使用しているといえます。
ポーカーを娯楽として楽しんでいるプレイヤーはゲームを真剣にプレイして、専用のバンクロールを持っている傾向があります。このようのプレイヤーは、勝利金の20%ほどを自分の利益とします。そして、ポーカーのバンクロールからディナーやスロット、住宅ローンなどを支払うようなことはしません。
つまり、ポーカーに使用するお金は、他のものとは一切独立しているということです。そのため、どんなにポーカーで損失を負ったとしても、その他の生活に影響を及ぼすことはありません。
反対に、プロのポーカープレイヤーは、ポーカーのバンクロールから家賃、税金、退職金、医療、休暇などすべての生活費のために、バンクロールからお金を払わなければなりません。プロのポーカープレイヤーにとっては、ポーカーで稼いだお金は給料と同じであって、それで生計を立てなければいけないのです。
このように、なんのためにポーカーをプレイするかによって、バンクロールのタイプが異なるのです。初心者や娯楽のためにポーカーをプレイするのであれば、ポーカーをプレイする目的は、楽しむこと、学ぶことです。この場合、趣味に費やせるお金の範囲でポーカーをプレイしましょう。バンクロール以上に利益が出た場合は、実際にカジノにいったり、オンラインカジノでお金を使ったり、他の資金に回するのもいいかもしれませんね。
ポーカーのバンクロールのサイズ
ポーカーのバンクロールにはどれくらいの金額が必要なのでしょうか?一般的に、バンクロールの2%から5%を超えてバイインするのはよくないとされており、バンクロールの10%を失ったときがゲームの止め時だといわれています。しかし、それは状況によって異なります。バイインの金額以外にも、他に考慮すべきことがあるのです。
ゲームの種類を吟味
まず、バンクロールのサイズはプレイするポーカーのゲームの種類によります。というのも、トーナメントであれば、通常のキャッシュゲームよりも分散※が大きいためです。大きなトーナメントでは賞金プールが非常に大きくなることがありますが、ベストプレイヤーでさえも、まったくお金が稼げない期間が長く続くこともあります。これにより分散が大きくなり、バンクロールの変動が大きくなるのです。
そのため、トーナメントに参加する場合は、通常のキャッシュゲームよりも大きなバンクロールを用意しておく必要があります。
※ポーカーの分散とは •••
ポーカーの分散とは、計算で出した期待値と実際の結果との差を言います。例えば、1週間ポーカーをプレイして、500ドルを負けたとします。一方で、これまでの戦績を考慮して算出した期待値では、500ドルの利益が出ると見込んでいたとします。この時の、期待値と実際の結果の差、つまり1,000ドルが分散あるいは、ばらつきによって起こったと考えられます。
要するに、長期間で見ると平坦なラインで表されても、ポイントで見ると、見込みに対して実績が上振れ、下振れするということです。
ポーカーではこの分散が大きくなりやすいので、破産してしまわないようにバンクロール管理が重要となります。
自分のスキルを評価
バンクロールのサイズは、ポーカープレイヤーとしてのあなたの実力にもよります。もしあなたが勝率60%ほどのキャッシュゲームプレイヤーの場合、80%の確率で勝利するプレイヤーよりも大きなバンクロールが必要です。ルーズプレイヤーはタイトプレイヤーよりも分散が高くなります。また、精神的に強いプレイヤーは、精神的に不安定なプレイヤーよりも分散が少ない傾向があります。さらに、一緒にプレイするプレイヤーのタイプ、プレイスタイル、能力もあなたの分散に影響します。
自分の能力によって、分散が大きいのか、小さいのかをまず判断しましょう。そして、分散が大きいのであれば大きいバンクロール、分散が小さいのであれば小さいバンクロールを用意しましょう。
賭けのバリエーション別に計画
プレイするゲームにベッティングの制限があるかどうかも、あなたのバンクロールを決める上で重要な要素です。リミットホールデムプレイヤーは、ノーリミットまたはポットリミットプレーヤーよりも少ないバンクロールでプレイでき、バイインの額も小さくなります。ゲームに制限がある場合、ノーリミットやポットリミットよりもボラティリティが少ないため、バンクロールを小さくできるのです。
バンクロールのサイズはいろいろな要素によって決まり、自分自身で適した額を決める必要があります。どれくらいの額を設定したらいいかわからない場合は、以下の表を参考にするといいでしょう。
プロであれば、バンクロールがなくなることを防ぐために、あらかじめ上記の2倍のバンクロールを設定してもいいでしょう。
また、娯楽としてポーカーをプレイしているのであれば、バンクロールの10%以上のバイインのゲームに参加して、リスクを取ってもいいでしょう。しかし、専用のバンクロールがある場合は、バイインがバンクロールの2-3%を超えることがないようにしてください。
バンクロールを設定することによるメリット
バンクロールを設定することの1番のメリットは、精神的な余裕を得られるということです。バンクロールはあらかじめ失っても生活に支障がない金額なので、万が一全額を失ったとしてもリスクはありません。そのため、損失が増えたとしても「バンクロール以内だから大丈夫」という余裕が持てます。
また、例えばバンクロールを500ドルとした時に、10ドル負けたとしましょう。この場合、失った金額はバンクロールのわずか50分の1です。そのため、精神的に不安定になることなく次のプレイに移ることができます。
バンクロールを設定しておくことで、損失額で実際どれくらいのダメージがあるかを客観的に判断できるので、精神的な安定を保ちやすくなるといえるでしょう。
ポーカーのバンクロール設定
ポーカーのプレイ方法を正しく学び、制限内でプレイしているのであれば、誰でもバンクロールを設定できます。大事なことは、急がずにゆっくりとバンクロールを大きくするということです。
あなたが経済的に独立していて、十分な資金があるのであれば、ポーカーのバンクロールは必要ありません。資金が限られている場合は、上記の表に従って、ルール通りにポーカーをプレイするようにしましょう。
バンクロール管理をしっかり行いましょう
バンクロールは、ポーカーを制限内でプレイするために重要なことの1つです。そのため、バンクロール管理もポーカーをプレイするにあたって必要なスキルです。
まずは、なんのためにポーカーをするのかを考えて、バンクロールのタイプを決めましょう。次に、バンクロールのサイズを決めるために、自身のスキルを評価したり、ポーカーゲームの種類の選定が必要です。
バンクロール管理をするにはいくつかのルールを守らなければいけませんが、これはポーカープレイヤーとして成功するには欠かせません。リスクを取りすぎずに、バンクロールの制限内でポーカーをプレイするようにしましょう!
上級プレーヤーを目指している方は、 テキサスホールデムの戦略や、 ポーカーの確率に関する記事も合わせてチェックすると良いでしょう。