今や世界中で人気を集めているポーカーですが、ポーカープレイヤーの中にはポーカーで生活しているという「プロポーカープレイヤー」がいます。
キャッシュゲームでお金を稼いだり、大会に出て賞金を獲得したり、またYouTuberや講師などを兼任したりと、様々な方法でポーカーを使って生活費を稼ぐプレイヤーですが、最近密かに職業としての人気を集めているようです。
そこで、このページではプロポーカープレイヤーについて解説します。プロのポーカープレイヤーになる方法やどのようなスキルがあればよる有利になるのか、年収や収入源などについても詳しく説明しているので、プロポーカープレイヤーに興味がある方には大変オススメの記事となっています。
この記事のまとめ
この記事はおよそ 7分 で読むことができます。時間がない方は目次を活用しましょう
ポーカーの「プロ」ってどんな職業？
プロのポーカープレイヤーとは、簡単にいえばポーカーゲームを通じてお金を稼いでいる人のことを指します。ポーカーはプレイヤー同士で勝負が行われるゲームなので、強ければ強いほどお金を稼げることは間違いありません。
キャッシュゲームで稼いだり、大会に出場して賞金を獲得したりすることで生活費を稼ぎ、またカジノでポーカー… このように、ポーカーをプレイすることで長期的に稼げるプレイヤーのことをプロと呼びます。
なお、特にプロになるために資格が必要なものではありません。しかし、ポーカーで長期的に稼ぐことができるのは全体の1割以下とも言われており、とても難しいということを理解しておきましょう。
日本人がプロポーカープレイヤーになる方法
プロポーカープレイヤーは、特に資格のいるものではないので、誰でもなれます。しかし、プロとしてキャッシュゲームの勝率をあげたり、大会で上位入賞するためには、もちろんポーカーの腕が必要です。
当サイト・ウィナーズクラブでも基本的な戦術については解説していますので、ポーカー初心者の方はまず戦略やセオリーを覚えることから始めましょう。
ただ、特にプロポーカープレイヤーを目指すような方は、基本的な戦略だけ理解していても強くはなりません。どのようにしてポーカーの腕を付けていけば良いか、解説していきます。
実践と座学、どちらをおろそかにしても上手にはならない
ポーカーが上手くなるには、まず実践が欠かせません。戦略通りにプレイできていることはもちろん、相手のハンドレンジやテル（癖）を読む技術は実践しないことには上達していきません。まずはどんどんポーカーをプレイすることです。
しかし、プレイしっぱなしでは上達に限界があります。実践を終えたあとは、必ず復習を行いましょう。GTO Wizardなどの解析ツールを使えば、より効率的に上達することができます。最初は勝ち負けに拘らず、「どのように勝ったのか」「どのように負けたのか」を意識しましょう。
実践中は目的意識を持ってプレイしよう
プレイを続けていくうちに、「自分のプレイングのこの部分が良くない」と気付く時があるはずです。もしくは、このシチュエーションではどの選択が最も期待値が高いのか分からないとか、そういった弱点が見つかると思います。
弱点が見つかったら、そのウィークポイントの克服を目指してください。まずは座学を行い、次のプレイでは弱点の改善を目的にしてプレイすると良いでしょう。弱点を放置してプレイしていると、稼げるチャンスをずっと失ってしまいます。
論理的に、かつ合理的なプレイングを心がけよう
とにかく戦術を覚えるだけの座学では、「なぜこの戦術が効果的なのか？」と考えないので、時にプレイングミスを犯してしまうこともあります。また、本当にその戦術が正しいのかも分かりません。
アクションの意図を理解して、なぜその戦術が正しいのかを自分で考える癖をつけましょう。時には自分より格上のプレイヤーに見てもらい、どういった点に問題があるのかをフィードバックしてくれる機会があればより上達するはずです。
結果は伴わないことがあっても、理論は裏切りません。運や分散で言い訳せず、実直に強くなる方法を考えていきましょう。
プロポーカープレイヤーに必要なスキル
ポーカーで生活していくために必要なスキルは多くあります。その中でも、特に必要な能力について解説します。
ポーカーのスキル
当たり前ですが、ポーカーが下手なのに稼げる人なんていません。カジノゲームならまだ運勝ちすることはできますが、ポーカーにおいてスキルが育ってないのに勝ち越すというのはまずあり得ません。
基本戦略はきちんとマスターしていて、50NLなら問題なく勝ち越せる、プロを目指すなら最低限ここまではクリアしておく必要があります。
適切なバンクロール管理
「気づいたら自分のチップが全てなくなっていた」なんて経験はありませんか？ポーカーは分散が激しく、プロのプレイヤーであっても、日や週単位で負け越すことは珍しくありません。ゲームを続けるための資金を確保しつつ、長期的なプレイでプラスになるような実力をつけましょう。
一時はプロポーカープレイヤーだった人が、周りのレベルアップに付いていけず、金銭的な問題を抱えて引退…なんてことも良く起こる世界です。資金管理はくれぐれも注意しましょう。
メンタルコントロール
ポーカーは理論のゲームですが、それ以上にメンタルがものを言うゲームです。正しくプレイしているはずなのに、結果が全然伴わないなんてことは全く珍しくありません。そこでメンタルがブレるようなことがあると、今度はプレイングに支障が出て負けてしまうなんてことも良くあります。
プロなので勝ち負けに拘るのは勿論ですが、最も重要なのは勝ち方・負け方です。適切なプレイングを行って負けたなら後悔する必要はありません。切り替えましょう。
海外で生活できる力
日本ではポーカー賭博は禁止されていますので、稼ぐ手段と言えば大会で上位入賞する、もしくはポーカーに付随する副業（YouTuber、講師など）くらいしかありません。そのため、基本的にはオンラインで稼いだり海外のポーカールームで稼ぐことになります。
海外でも問題なく生活できる英語力、そして環境が激変しても生き抜く力が必要になります。もちろんポーカーの理論を勉強するためには英語力は必須！プロになるためには必須スキルです。
プロポーカープレイヤーの年収
プロポーカープレイヤーの年収は、非常にピンキリです。
ポーカープレイヤー駆け出し、オンラインポーカーでやや勝ち越せる程度の場合、おおよそ400万円〜500万円ほどの金額になります。しかし、海外遠征などの費用がかかることから、ポーカー一本で食べていくには難しいです。
ただ、知名度や人気が上がるにつれて、年収は高くなっていきます。例えば日本人では最も知名度の高いポーカープレイヤーの一人、世界のヨコサワ氏の収入はおよそ4,000〜6,000万円程度と言われています。
そしてトッププロになると話は一気に変わっていき、年収数億円というプレイヤーも珍しくありません。特にオンラインポーカー専業の場合、名前は出ていないのに年収数億というプレイヤーもいるほど。
また、優勝で数十億円の賞金を獲得できるトーナメントもあることから、プロ野球や一流サッカー選手にも引けを取らないような年俸を貰っている方もいます。
プロポーカープレイヤーが稼ぐ方法・収入源
一口にプロポーカープレイヤーといっても、その稼ぎ方はプレイヤーによって異なります。
- 大会トーナメントに上位入賞して賞金を獲得する
- カジノやオンラインポーカーのキャッシュゲームで稼ぐ
- 副業で稼ぐ（講師やYouTubeなど）
それぞれの収入源について詳しく解説します。
大会で上位にランクインして賞金を得る
ポーカーゲームには、大きく分けて2種類の遊び方があります。1つは「キャッシュゲーム」といって、直接お金（チップ）をやり取りする試合です。そしてもう一つは、お金を支払ってエントリーを行い、トーナメント形式でポーカーをプレイする大会です。
大会トーナメントではチップが無くなった時点で負け抜けとなり、上位入賞することで賞金が配分される仕組みとなっています。
エントリー料は、オンラインの場合無料（フリーロール）のものもありますが、金額が大きくなるほど賞金総額も上がっていきます。世界大会ともなると数億円〜数十億円の優勝賞金を獲得できることもあるので、腕に自信がある方は参加してみてはいかがでしょうか？
世界で開催されている大会
トッププロたちが集まる世界大会では、桁違いの賞金を手に入れることができます。
特に一番の規模を誇るのが、「WSOP（ワールド・シリーズ・オブ・ポーカー）」という大会です。昨年は参加費1万ドルという非常に高額の大会ながら1万人を超える参加者が集まり、優勝者には1,210万ドル（当時レートで17億5000万円）の優勝賞金が贈られました。
優勝賞金は参加人数によって変動しますが、年々WSOPの参加者は増えていることを考えると、賞金総額はより高くなることが見込まれます。まだメインイベントにおいて日本人の優勝者は出ていませんが、超高額の優勝賞金と優勝者に与えられるブレスレットを獲得できる大チャンスです！
ただ、流石に参加費1万ドルはちょっと出せない！という方には、「サテライト」に参加することで費用を抑えることができます。サテライトもトーナメントの一種ですが、トーナメントに上位入賞するとWSOPのメインイベントに参加する権利が獲得できます。
サテライトの参加費は10ドル〜と非常に安価になっていますので、10ドルが1,000万ドルに大化けするかもしれません。
日本で開催されている大会
日本においてはポーカーで現金のやり取りを行うのは違法に当たるため、原則として大会に賞金は出ません。
ただし、現金として渡さないならOKとなっているため、例えば「WSOPのメインイベントに出場する権利（1万ドル相当）」などのように、海外のポーカー大会への費用を援助してくれるというシステムになっている場合が多いです。
しかし、最も大規模なイベント「JOPT（ジャパンオープンポーカーツアー）」だけは異なります。エントリーフィーは会場費や運営費として利用され、優勝賞金はスポンサーから提供されているので、合法的に現金でプライズがもらえる大大大チャンス！
2024年は国内でもポーカープレイヤーが増えてきたことから、賞金が一気に増額！メインイベントだけでも賞金総額は1億円、1位には約2,000万円の賞金が授与されるという国内では圧倒的に高い優勝賞金を誇るイベントとなっています。
オンラインで開催されている大会
気軽にポーカーで稼ぎたいという方は、オンラインポーカーを利用するのも良いでしょう。
オンラインポーカーでも最近はかなり高額の大会が開催されています。また、参加人数が多い分エントリーフィーに対して優勝賞金が大きいので、数ドルのバイインが50万ドルまで膨れ上がることも、決して不可能ではありません。
例えばオンラインポーカーの最大手サイト「ポーカースターズ」で行われている大会・SCOOPでは、128のイベントを通して賞金総額はなんと7,500万ドル（約120億円）！！非常に期待値の高いイベントです。
もちろん、相手の癖がオンラインポーカーでは出てきにくいので、取れる戦略は一般的なポーカーとは異なる場合があります。しかし、経験値を積むには最適な場所と言えるでしょう。
カジノのゲームで稼ぐ
これまでトーナメントの稼ぎ方について解説してきましたが、実はトーナメントで稼ぐというのはかなり不確定要素が強く難しいとされています。
向こう見ずな初心者に運だけで負けてしまったり、たまたま連続で大きくチップを減らしたりしてしまうことも多く、一発勝負のトーナメントでは実力を発揮しにくいという場合も多いです。
そのため、プロポーカープレイヤーが稼ぐ場所というのは基本的に「キャッシュゲーム」になります。カジノにあるポーカールームで、現金チップをやり取りする勝負では、実力の差が出やすく安定して稼ぎやすいです。
このような、トーナメントにはあまり参加せずキャッシュゲームで稼ぐ人のことを「グラインダー」と言います。
また、オンラインポーカーは一度に複数のテーブルで勝負することができるので、より効率的に稼げるのはオンラインと言えるでしょう。ただ、その分多くのプロプレイヤーが参加しているため、同じ金額のテーブルならライブテーブルよりオンラインテーブルの方が圧倒的にレベルは高くなります。
講師になる
最近はポーカーを勉強したいという方が増えており、それに伴ってポーカーを教えるという副業も人気を博しています。
例えばポーカーの基本戦略についてnoteで有料記事として解説したり、YouTubeで分かりやすく解説して広告収入を得る、などの手段で稼ぐことができます。また、最近はワンツーマンで自分のプレイングを見てもらう個別指導のようなスタイルもあるそうです。
特にアミューズメントカジノバーやポーカールームが全国で増えている中、プロポーカープレイヤーとしての知名度が高まるほど講師としての人気が出ることも間違いありません。ただ、最新の研究や戦略を理解して伝えることが大前提と言えます。
まとめ
プロポーカープレイヤーは、特にそういった資格があるわけではなく、最初から名乗ることができます。
しかし、本当にポーカーで食べていくのであれば、ポーカーのスキルを磨くことはもちろん、自分のスキルをどのように活かして稼ぐかについて、生活環境とも相談しながら決めていかなくてはいけません。
最近はポーカーが非常に人気となっていますが、プロポーカーでも成功しているのは一握りです。多くのプロポーカーが、最新の戦略や研究について行けず廃業しており、またトッププロとして活躍している選手ももちろん苦しんでいます。
プロポーカーになるには、とことん突き詰めてポーカーを研究し尽くす覚悟が必要です。数十億を稼ぐプロポーカープレイヤーになるために、第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか？
Bell
(ウィナーズクラブ管理人)
ポーカーのプロは必須の資格などないため、誰でも自称で名乗る事が可能です。しかしプロとして成功するのはほんの一握りのプレイヤーだけ。ポーカーだけで食べていくには茨の道と言わざるを得ません。プロポーカーは、それでも目指したい！というプレイヤーが後を絶たない魅力的な職業です。