ヨーロッパでは、ベッティングの文化は社会的に広く根付いており、スポーツ業界において非常に重要な存在と言えます。
そして、オンラインカジノやブックメーカーを経営するカジノ運営会社系企業が有名なスポーツチームのスポンサーとなるほど、ギャンブルは社会的にも広く認められているのです。プレミアリーグでいうと、約70%のチームにベッティングあるいはカジノ系のスポンサーが就いています。
近年、このようなスポーツチームのスポンサーにつくオンラインカジノは急激に増えてきています。具体的には、以下のケースが挙げられます。
- レオベガス : ( Norwich City FC and Brentford FC)
- カスモ : (Reading FC)
- 10BetJapan : (Blackburn Rovers FC)
このように、ギャンブル系企業がサッカーをはじめとするスポーツチームのスポンサーとなるのは決して珍しいことではありません。
なぜ、これほどまでにスポーツチームとのスポンサー契約が一般的となっているのでしょうか?理由は極めて単純明快です。なぜなら、スポンサーを結ぶことは、両者にとってウィン-ウィンの関係をもたらすからです。では、お互いにとってどのような利点があるのでしょうか?もっと詳しく見ていきましょう。
オンラインカジノ側の利点
昔から富裕層を中心に根強い人気を誇っていたカジノですが、近年のオンラインカジノの発展により、場所や時間を問わず少額からカジノで遊べるようになり、ヨーロッパではますますカジノが世間で一般的なものになりました。
オンラインカジノの人気が高まるにつれて、経営企業は市場シェアの拡大を目指しています。そこで、まず重要となるのがいかに自社ブランドの知名度・認知度を上げるか、ということです。多くの国ではギャンブルが一般的に受け入れられているのものの、未成年に対する厳しい規制措置がとられているため、未成年が視聴する可能性のあるテレビで広告を出すことは禁止されています。
そのため、知名度の高いスポーツチームとのスポンサーシップはギャンブル系企業にとって自社の認知度を上げてくれる重要なカギとなるのです。
スポーツチームとスポンサー契約を結ぶことで、オンラインカジノやブックメーカーはスポンサーチームを通して効率的にマーケティングを行えます。例えば、自社のロゴがプリントされたユニフォームやグッズをスポーツチームで着用してもらうことで観客に対して自社の存在を知らせることができます。
さらに、スポンサーとなった企業はスポーツチームのスタジアムに自社広告のバナーを掲載することができ、それが認知度の向上に役立つのです。同時に、有名なスポーツチームのスポンサー企業であるという事実だけでも信頼性が証明され、顧客に良いイメージを持たせることができます。
このように、スポーツチームを通してギャンブルに興味を持った特定の顧客層を獲得できるため、スポーツチームのスポンサーになることは非常に有益なのです。
スポーツチームにとっての利点
ギャンブル系企業はスポーツチームとスポンサー提携するために、数百万ドルという高額の資金を投資する必要があります。スポーツチームはスポンサー企業から多額な資金を得ることで、一流のスタジアム、トレーニング施設、用具の購入、そして選手の年俸の支払いに充てることができ、選手のパフォーマンスの向上、チームの運営水準の維持・向上を目指すことができます。
このように、双方の利益により、ギャンブル系企業はサッカー界最大のスポンサーとして着実に成長しています。ただ、ギャンブル業界とスポーツチームのスポンサー提携が一般的になるにつれ、ギャンブルをスポーツチームを通して宣伝することで起こる弊害について心配する声もあがっています。過去には、こういった理由からスポンサー契約を解除した例もいくつかあります。
ギャンブル系企業とスポーツチームのスポンサー提携については賛否両論ありますが、スポーツ業界の成長に欠かせない存在となっていることは間違いありません。もし、スポーツチームのユニフォームや試合会場のバナーでギャンブル系企業のロゴを見かけたら、こういった背景があることを思い出してみてください!
日本のカジノ法案などが落ち着いたら、いつの日かプロ野球やJリーグのユニフォームにカジノ運営会社のロゴがつくこともあるかもしれないですね。
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