5枚の手札で強い役を作るトランプゲーム・ポーカーの中でも、高い人気を誇るゲームといえば「スタッドポーカー」です。
自分にしか見えない札と公開されている札を組み合わせて役を作るスタッドポーカーは、テキサス・ホールデムが1970年代に人気となるまで最も有名な種類のポーカーであり、現在も根強い人気を誇っています。
この記事では、スタッドポーカーのルールやゲームの流れといった基本的な情報から、スタッドポーカーで勝率を上げるコツまで完全網羅!初心者の方でもスタッドポーカーで知りたいことがすぐに分かります。
この記事で分かること
- スタッドポーカーの特徴
- スタッドポーカーのルールと遊び方
- スタッドポーカーで勝率を上げるコツ
この記事はおよそ 10分 で読むことができます。時間がない方は目次を活用しましょう
スタッドポーカー(Stud Poker)とは?
「スタッドポーカー(Stud Poker)」とは、それぞれのプレイヤーに表向きのカードと裏向きのカードが配られ、全ての手札の中から5枚のカードを使って役を作るポーカーゲームです。
プレイヤーは、相手の表向きになっているカードから「この役の可能性が高い」といったことを推測して、自分の手札と照らし合わせて駆け引きを行います。誰か1名を残して全員が降りるか、手札を見せ合って最もランクが高いハンドを作ったプレイヤーが勝ちです。
スタッドポーカーの歴史は古く、ファイブカードスタッドポーカーは南北戦争の頃(1860年代)にはアメリカで非常に人気のあるゲームだったと言われています。
現在は「セブンカードスタッド」と呼ばれるスタッドポーカーが人気を博しており、1970年代にテキサス・ホールデムが爆発的な人気を博すまでは最も遊ばれているポーカーでした。現在でも根強い人気を誇る形式のポーカーです。
スタッドポーカーはテキサスポーカーと何が違う?
スタッドポーカーはテキサス・ホールデムなどのフロップポーカーと比べてどのような点が異なるのかについて解説します。
まず、テキサス・ホールデムはカードの大部分が「コミュニティカード」として共有されていますが、スタッドポーカーは全てのカードが1人ごとに異なっています。そのため、例えば「同じ数字のスリーカード」がプレイヤー同士で被ることはありません。
また、例えばホールデムは「ブラインド」という強制ベットがあるものの、スタッドポーカーでは「アンティ」に加えて「ブリングイン」という強制ベットがある点や、ホールデムでは4回のベッティングタイムがありセブンカードスタッドでは5回のベッティングタイムがある、などなど様々な違いがあります。
詳しい内容はスタッドポーカーのルールで解説します。
スタッドポーカーの役(ハンド)早見表
スタッドポーカーでは、原則としてテキサスホールデムなど他のポーカーと同様に、「ロイヤルストレートフラッシュ」〜「ワンペア」まで9種類の役が設定されています。どの役も作れなかった場合は「ハイカード(ノーハンド)」です。
スタッドポーカーの主流な種類にジョーカーを利用するゲームはありませんので、これ以外の役はありません。各ハンドの強さや出現確率など詳しい内容については、 役の種類の解説ページでご覧いただけます。
セブンカード・スタッドポーカーのルール
スタッドポーカーにおいて最も人気の高いゲームといえば「セブンカードスタッド」です。その名前の通り、7枚のカードを使って役を作ります。
続いての項目では、セブンカードスタッドポーカーのゲームの流れについて解説します。テキサスホールデムとはルールが結構違うので、ホールデムは慣れているという方も一読されることをおすすめします。
1:アンティ(参加費)を払う
まず、全てのプレイヤーがアンティ(参加費)を支払います。ブラインドとは異なり、全員が同じ金額をベットします。
2:カードを3枚配布
プレイヤーにはそれぞれ3枚のカードが配られます。そのうち2枚は裏向きに、1枚は表向きにして配布されます。そのため、2枚については自分しか見ることができず、残り1枚は全員が見ることができます。
3:3rdストリート(ベッティング・ラウンド1回目)
3枚カードが配られたら(サードストリート)、1回目のベッティングラウンドが開始されます。この時、オープンされている1枚のカードが最も弱いプレイヤーからゲームを開始します。このプレイヤーは最初に強制的にベットを行う必要があり、これをブリングインと言います。
コール・レイズ・フォールドなどプレイヤーがそれぞれアクションを選択し、降りたプレイヤー以外全員が同じ金額をベットしたら次へ進みます。
なお、1人を除いて全員がフォールドした場合、残った1名が自動的に勝利となりポットにあるチップ全てを獲得できます。これはどのベッティングラウンドでも同じルールです。
ゲームを開始する時の順番の決め方(ブリングイン)
最初に配られる3枚のカードのうち、表向きにオープンされるカードのことを「ドアカード」と言います。ドアカードのランクが最も小さいプレイヤーが強制ベット(ブリングイン)を行い、そこから時計回りにアクションを選択します。
カードのランクは、Aが一番強く、K・Q・J …と数字が小さくなるごとに下がっていき、最弱は2となります。
もし最下位のカードが同じ数字だった場合は、スートによって順番が決まります。 スペード > ハート > ダイヤ > クラブ の順で強弱が判定されます。
アクション一覧
名称 | 意味 |
---|---|
ベット | チップを賭けること |
コール | 前のプレイヤーと同じ額を賭けてゲームを続ける |
レイズ | 前のプレイヤーよりも多く賭けてゲームを続ける |
オールイン | 持っているチップをすべて賭ける |
フォールド | ゲームから降りる |
チェック | ベットせずに次のプレイヤーに回す |
ショーダウン | 手札を公開する |
プレイヤーが取ることのできるアクションは、ベット、コール、レイズ、リレイズ(3BET、4BET〜)、オールイン、フォールドです。2回目以降のベッティングラウンドではチェックも利用できます。
4:4thストリート(ベッティング・ラウンド2回目)
続いて、1枚ずつカードが表向きで追加されます。これでオープンカード2枚、裏向きのカードが2枚となります。
今度は、持っているカードのランクが最も高いプレイヤー、ペアができている場合はそのペアの数字が最も大きいプレイヤーから時計回りにアクションを行います。以降のベッティングラウンドも同じルールで順番が決まります。
全員がチェックする、もしくはフォールドしていないプレイヤーが全員同じ金額をベットしたら次に進みます。
5:5thストリート(ベッティング・ラウンド3回目)
さらに、1枚ずつカードが表向きで追加されます。これでオープンカード3枚、裏向きのカードが2枚となります。全員がチェックする、もしくはフォールドしていないプレイヤーが全員同じ金額をベットしたら次に進みます。
6:6thストリート(ベッティング・ラウンド4回目)
同じように、1枚ずつカードが表向きで追加されます。これでオープンカード4枚、裏向きのカードが2枚となります。全員がチェックする、もしくはフォールドしていないプレイヤーが全員同じ金額をベットしたら次に進みます。
7:7thストリート(ベッティング・ラウンド5回目)
最後に、1枚ずつカードが裏向きで追加されます。これでオープンカード4枚、裏向きのカードが3枚となります。全員がチェックする、もしくは全員同じ金額をベットしたらベッティングラウンドは終了です。
カードが足りなくなった場合の手順
8人でプレイした場合、誰も降りずにゲームが進行するとカードが足りなくなる場合があります。
この時は、ディーラーは全員に見えるカードを1枚オープンで引きます。このカードが全てのプレイヤーの7枚目として利用することになります。この場合のみ、実質的にオープンカードが5枚、裏向きのカードが2枚の勝負になります。
8:ショーダウン
5回のベッティングラウンドを経て2名以上のプレイヤーが残った場合、裏向きになっているカードを表にして手札をショーダウンします。最も強いランクの役を作ったプレイヤーが勝利となり、賭けられたチップを全て獲得することができます。
その他のスタッド・ポーカー
セブンカードスタッド以外にも、スタッドポーカーは多くの種類があります。その中でも、特に人気のある2つのポーカーゲームについて解説します。特にカリビアンスタッドはかなりの人気を誇り、オンラインカジノなどでもプレイすることができます。
ファイブカード・スタッドポーカー
ファイブカードスタッドポーカーは、セブンカードスタッドが人気となるまで主流だったポーカーゲームです。しかし現在はあまりプレイされておらず、オンラインポーカーでも取り扱っているサイトはほとんどありません。
セブンカードスタッドが「オープンカード4枚+裏向きのカード3枚」だったのに対し、ファイブカードスタッドは「オープンカード4枚+裏向きのカード1枚」で行われます。そのため多くの場合5枚目が配られる頃には勝敗が決していることが多く、駆け引きの難しいポーカーと言えます。
カリビアン・スタッドポーカー
これまでプレイヤー同士が勝負する形式のポーカーについて解説してきましたが、「カリビアンスタッドポーカー」はプレイヤーとディーラーが対決するカジノゲームとなっています。
カリビアンスタッドポーカーはファイブカードスタッドを踏襲しており、プレイヤーは5枚のカードが表向きで表示され、ディーラーは最初の1枚のカードを除いては全て裏向きとなっています。プレイヤーはディーラーに勝てると思ったら「コール」エリアにベットします。
ディーラーはカードを裏返し、見事プレイヤーの方が役のランクで勝っていると配当を獲得できます。
スタッドポーカーで勝率を上げるコツ
スタッドポーカーは毎回アンティを支払うので、フォールドするよりも参加した方が多くチップを稼げるという確率はかなり高いです。タイトに参加するよりもアグレッシブの方が勝ちやすいと言えるでしょう。
次の項目では、具体的にどのような状況で積極的なアクションを行うべきか、などを含めたスタッドポーカーで勝率をあげるコツについて解説します。
ペア以上が揃ったらコールする
スタッドポーカーは「ブラフ」が最も鍵を握るゲームです。駆け引きの少ないドローポーカーや大部分のカードが共有されているテキサスホールデムと違って、スタッドポーカーは自分のカードが強ければ強いほどダイレクトに勝率が上がります。
例えばオープンカードでペアが揃っていたら、その2枚は自分だけが使えるペアということになります。そのため、オープンカードでペア以上が揃った場合は積極的にコールやレイズをしていきましょう。
ハイカードでも諦めないで勝負
オープンカードでペアが揃わなかった場合でも、AやKなどのハイカードがある場合は積極的に勝負すると良いでしょう。「最低でもエースのワンペアは揃ってそうだな…」と警戒され降りてくれる可能性が高くなります。
ただし、他のプレイヤーもAがオープンカードに入っていたら要注意です。特に、オープンカードに合計で3枚以上置かれていると、ブラフがバレてしまう可能性があるのでご注意ください。
オープンカードからハンドの成立率を予想
スタッドポーカーの1番の情報は「オープンカード」です。プレイヤーはそれぞれ4枚のカードがオープンになっているため、そのカードは絶対に自分のもとには来ません。そのため、どれくらい自分のハンドが成立するかを予想することができます。
例えば自分がKを持っていた場合でも、他のプレイヤーにKのペアが揃っていたら今後Kが来る確率はかなり低くなるでしょう。また、スペードを3枚持っており、他のプレイヤーのオープンカードにスペードがほとんど無い場合はフラッシュの可能性が高くなります。
スタッドポーカーのオープンカードは情報量の宝庫!見逃さないように注意してください。
スタッドポーカーでよくある質問
- スタッド・ポーカーでカード交換はありますか
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スタッドポーカーにカード交換のシステムはありません。配られる7枚のカードから好きな5枚を選んで強いハンドを作るという形式になっています。カード交換があるポーカーゲームは「ドローポーカー」と呼ばれています。
- スタッド・ポーカーで最弱と最強の役は何ですか
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スタッドポーカーで最弱の役は「ハイカード(ノーハンド)」、最強の役は「ロイヤルストレートフラッシュ」です。
7枚のカードが配られるスタッドポーカーでは、ノーハンドになる確率は20%未満とかなり低くなっています。そのためハイカードで勝てる確率はあまり高くありません。
スタッドポーカー(Stud Poker)まとめ
スタッドポーカーは、1970年代以降テキサスホールデムが人気となるまで主流だったポーカーゲームです。
プレイヤーにはそれぞれ表向きのカードと裏向きのカードが配られ、プレイヤーはそれらの手札を組み合わせて役を作ります。ショーダウン時に最も強い役を作ったプレイヤーがチップを獲得することができます。
スタッドポーカーは根強い人気を誇っており、オンラインポーカーでもオンラインカジノでもプレイすることができます。プレイヤー同士のスタッドポーカーは情報量が多いので初心者の方が勝つのは難しいですが、オンラインカジノでは時間制限なしでゆっくりプレイすることができるので、試しに遊んでみてはいかがでしょうか?
Bell
(ウィナーズクラブ管理人)
スタッドポーカーは7枚のカードの中から強い役を作った方が勝ちというポーカーで、カードの交換はありません。初心者の方には慣れるまで少し難しい種類ですが、まずは時間制限がないオンラインカジノのスタッドポーカーで練習してみてはいかがでしょうか。