このページでは、ポーカーの役の一つ「ツーペア」について解説します。
そんなに強くないようなイメージもあるツーペアですが、最初の5枚で成立する確率はなんと5%未満! 実はかなり難しい役なんです。そのため、ツーペアが成立した場合は状況に応じて大きく勝負することも考える必要があります。
この記事では、ツーペアとは何か、どれくらいの強さなのかといった基本的な部分から、ツーペア同士の勝敗やツーペアが成立した時にどのように勝負すべきかといった実戦的な内容を含め詳しく解説しています!
この記事のまとめ
- ツーペアは同じ数字2枚の組み合わせが2組そろったときにできるポーカーの役
- ツーペアができる確率は約4.75%! 成立させるのは難しい
- 役の中での強さは8番目と弱めだが、状況によっては十分に勝負できる
この記事はおよそ 6分 で読むことができます。時間がない方は目次を活用しましょう
ツーペアとは
ポーカーにおける「ツーペア」とは、名前の通り同じ数字2枚の組み合わせが2つ揃っている時に成立する役です。残りの1枚はペアの数字以外であれば何でも構いません。
ツーペアの例
「7♦・7♥・8♠・8♣・J♣️」
「A♦・A♥・Q♠・Q♣・3♦️」
のように、同じ数字のペアが2組揃っていればツーペアとなります。残り1枚のカードはペアの数字以外なら何でもOKです。
ただし、
「7♦・7♥・7♠・7♣・J♣️」
のように、同じ数字が4枚揃っている場合はペアが2組ではなく「 フォーカード」となります。
また、
「7♦・7♥・8♠・8♣・8♦️」
のように、ペアが2組ではなく「ワンペア+スリーカード」の組み合わせの場合、「フルハウス」という役になります。
ツーペアの強さ
ポーカーにはハイカード(ノーハンド)を含め10種類の役がありますが、その中でツーペアは8番目に強い役となっています。
「スリーカード」以上の役には負け、「ワンペア」「ハイカード」には勝つことができます。
こう聞くとあまり強くない役である印象を受けますが、スリーカード以上の役はかなり出現率が限られるため、場合によってはツーペアでもトップに立てる可能性があります。
ツーペア同士の勝敗
ツーペアはポーカー役の中では作りやすいので、プレイヤーがツーペア同士で勝負する状況はよく見受けられます。そこで、同じツーペアであればどのように勝敗が決まるのか? について解説します。
ただし、ここではカードの数字の強さが重要な役目を担うので、まずはじめにカードの強さについて覚えておくと便利です。
(弱い)2<3<4<5<6<7<8<9<10<J<Q<K<A(強い)
異なるツーペア同士の勝負:カードの数字の強さで決まる
まず1つ目のルールが、「2人のペアを比較して、より強い組み合わせを持っている方が勝ち」です。例えば、
自分「Q♦・Q♥・8♠・8♣・4♣️」
相手「A♦・A♥・6♠・6♣・3♦️」
という組み合わせの場合、より強い方のペアで判断します。2つ目のペアは関係ありません。
この場合、自分がQのペア、相手がAのペアを持っているので、相手が勝つことになります。
ほとんどの場合この時点で決着が付くため、大きい数字のペアが1つでもあれば有利と言えるでしょう。
強いほうのペアの数字が同じとき
もし、強い方のペアが同じ場合は、もう一方のペアが強い方が勝ちとなります。例えば、
自分「Q♦・Q♥・8♠・8♣・4♣️」
相手「Q♣️・Q♠︎・6♠・6♣・3♦️」
という組み合わせの場合、より強い方のペアはQで同じなので、2つ目のペアで判断します。
この場合、自分が8のペア、相手が6のペアを持っているので、自分が勝つことになります。
全く同じツーペア同士の勝負:キッカーの強さで決まる
もし、ツーペア同士が全く同じ組み合わせの勝負だった場合は、残った1枚のカードで勝負が決まります。このカードをキッカーと言います。例えば、
自分「Q♦・Q♥・8♦️・8♥・4♣️」
相手「Q♣️・Q♠︎・8♠・8♣・3♦️」
という組み合わせの場合、1番目のペアはQ、2番目のペアは8とそれぞれ同じなのでキッカーを比べます。
この場合、自分が4、相手が3を持っているため、自分が勝つことになります。
もしキッカーまで同じ数字だったら引き分けとなり、ポットは半分ずつに分けられます。
ツーペアができる確率は約4.75%
ツーペアはポーカーの役の中では比較的出やすいとされていますが、実際はどれくらいの確率で出現するのでしょうか? ここでは、最初の5枚でツーペアが完成する確率について計算します。
ドローポーカーなら最初の手札でツーペアが揃う確率、テキサスホールデムならフロップまでにツーペアが揃う確率です。
(Cは組み合わせを示す記号です。例えば4C2であれば、異なる4つの物から2つを選ぶ組み合わせのことを指します。)
まず、52枚のカードから任意の5枚のカードを引く場合の数は、52C5=2,598,960通りです。
このうち、ツーペアが成立する組み合わせは
- 13個の数字から2つを選ぶ組み合わせ … 13C2
- それぞれのペアに関して、4つのスートのうち2つを選ぶ組み合わせ… 4C2 × 4C2
- 最後の1枚を11個×4スートの数字から選ぶ組み合わせ … 11×4
これらを全て掛け合わせた場合の数は123,552通りとなります。
つまり、5枚の手札でツーペアが成立する確率は
123,552 / 2,598,960 = 0.0475… ≒ 4.75% となります。
最初の5枚でディールトされる確率が4.75%であるツーペアは、2番目に弱いとはいえ、簡単に揃えられる役ではないということが分かります。
なお、テキサスホールデムは最終的に7枚のカードの中から5枚を選ぶため、ツーペアの成立は約23.5%とかなり高くなります。
ツーペアができたときに気をつけるべきこと
ツーペアは、実はなかなか強い役ではあるものの、テーブルに何人もプレイヤーがいる状況では確実に1位とは限りません。特に、ボードによってはフラッシュやストレートが作れそうな場面も出てくるため、ベット額を増やしすぎると痛い目に遭う場合もあります。
ただ、ボードで強い手が作りにくそうなら、ツーペアは高い価値を持つと言えるでしょう。
最後に、ツーペアが完成した場合どのようにアクションを起こせば良いかについて解説します。
ボードの状況によってツーペアの価値は変化する
ツーペアは確かに強い役ではあるのですが、それ以上の役が簡単に作れそうなボードの場合は価値が下がってしまいます。逆に、そういった強い役が作れなさそうなドライなボードの場合、ツーペアの価値はかなり上がると言えるでしょう。
具体的な例を挙げて説明します。
ドローの可能性があるとき:価値が低くなる
例えば、あなたが「A♦️・4♣️」というカードを持っていたとします。この状況でフロップが終わり、ボードに4枚のカードが表示されました。この時のカードは「4♠︎・6♦️・9♠︎・A♠︎」でした。
この時、Aと4のツーペアが成立しているので一見強そうに見えますが、もしスペードのスーテッドを持っているプレイヤーがいたらフラッシュで負けてしまいます。また、リバーでまたスペードが来てしまったら、1枚でもスペードを持っているプレイヤーはフラッシュが完成します。
このように、カードの状況によって強い役が出来る手札のことを「ドロー」と言います。例えばフラッシュが完成しそうな手札であれば「フラッシュドロー」と呼ばれますが、このようなボードではツーペアの価値は明確に下がるため、勝負に行きにくい手と言えます。
連続する数字や同じスートが少ないとき:価値が高まる
同じように、あなたが「A♦️・4♣️」を持っていて、フロップまで完了し4枚のカードが表示されたとします。
この時のカードが「4♠︎・6♦️・9♥️・A♣️」だった場合、フラッシュやストレートになる心配はありません。そのためツーペア以上の価値は明確に上がり、勝負すべき手と言えるでしょう。
ボードの変動が少ないとき:価値が安定する
例えば、ターンが「4♠︎・6♦️・9♠︎・A♠︎」の状態からリバーで「J♦️」が来た、などのようにターンやリバーで大きな影響がないカードが来た場合は、ツーペアの価値は上がりも下がりもしません。場の状況に応じて降りるか否かを考えましょう。
キッカーの強さも重要
既にボードでペアが成立している場合、相手も同じ組み合わせのツーペアが成立している可能性があります。ツーペアは、強い方のペア→弱い方のペア→キッカーの強さによって勝敗を決めるので、実はキッカーまで判断に使われる可能性が結構あります。
キッカーが強い時は積極的に勝負してみましょう。
まとめ
ポーカーにおいて、同じ数字のペアが2つ揃うと成立する役・ツーペアは、ポーカーの役の中では8番目に強いランクとなっています。そのためそこまで強くない役のように見られがちですが、実は最初の5枚でツーペアが成立する可能性は5%未満です。
そのため、特にAが絡んだツーペアなどの場合は積極的に勝負していきたい場面と言えるでしょう。ただし、ツーペアより強い役が簡単に作れそうなボードである場合、ある程度慎重な立ち回りが求められます。
現実的にはツーペアで勝利するケースはかなり多いと考えられるので、ツーペアを適切に活用できるプレイヤーこそポーカーの強者と言うことができます。
Bell
(ウィナーズクラブ管理人)
ポーカーの役の中でツーペアの強さは8番目。決して強い役とはいえませんが、そんなツーペアでも5%未満の確率でしか成立させることができません!
ツーペアの基本的な知識や状況に合わせた立ち回り方を身につけて、勝負を有利に進めましょう。